斜めダンディズム

日常に補助線を。

#8 思考と身体性

藤井七段は閉じたままの扇子を手元でくるくるさせたり、消しゴムをくるくるさせるながら思考することが知られている。私の経験に当てはめてみると数学の問題を解いていた高校生の時にペン回しをしてした。理数系の思考とペンを回す動作に何らかの相関がある。理数系の思考リズムを整える上で一定間隔の身体動作が寄与していると考えることができる。

脳科学的に見るとペン回しは集中を高めるのに役立つそうだ。

勉強中に無意識にペンを回してしまうのは、頭の中の余計な考えを消すためにやっているんです。 ... 手馴れた技を無意識にやってしまうのはより集中して考えるためなんです。

ペン回しが脳に与える影響 – 脳科学の教授に取材 | ペン回しのプロKay YouTubeポータル

同じ数学の問題を解くという行為でもアルゴリズムを考えるフェーズと計算するフェーズで使う脳が異なる。そうなるとペン回しも気をつけて行わないといけない。思考を発散過程と収束過程に分けると余計な考えを消すことが求められるのは収束過程である。発散過程では余計な考えをベースにして連想やアブダクションを重ねて論理を飛躍していかなければならない。逆に余計な考えを促進する身体動作はあるのだろうか。