アイデアは場所の制約を受ける。図書館で考えるときのアイデアと雑多な商店街を歩きながら考えるアイデアが質的に異なるのはそのためだ。言い換えると僕たちはその場所を起点に物事を考えている。その場所で正いとされていることやその場所にとって面白いとされていることなどの空気感をまとって考えている。これを逆手に取ると自分が発想したいようなアイデアはどのような場所で生まれるかを考えてその場所で似たようなアイデアを発想することができる。そのためには場所と思考とのレパートリーを増やすことが必要だ。そのためにさまざまな環境での思考体験を積み、自分の「発想スイッチ」を自在に切り替える力を養う必要がある。