斜めダンディズム

日常に補助線を。

#17 その一瞬に出会うということ

漫画「ハイキュー」の中で月島がバレーにハマったのは牛若のサーブを止めた時だ。その瞬間だ。それまではバレーに対して距離感があった。

木兎「将来がどうだとか、次の試合で勝てるかどうかとか、一先ずどうでもいい。目の前の敵ブッ潰すことと、自分の力が120%発揮された時の快感が全て。」

月島「……。」

木兎「……まぁそれはあくまで俺の話だし、誰にだってそれが当て嵌まるワケじゃねぇだろうよ。お前の言う「たかが部活」ってのも、俺はわかんねえけど、間違ってはないと思う。ただ、もしも、その瞬間が来たら……」

木兎「それが、お前がバレーにハマる瞬間だ。」  

引用:漫画「ハイキュー」

月島はその一瞬がいつ来るか分からないが自分なりの努力をし続けた。その一瞬に出会い自分が変わるには、その一瞬と対峙した時に押し潰されないだけの準備が必要だ。その一瞬をものにする準備が必要だ。一般的な贈与を超えた見返りを求めない何かが必要だ。月島にとっては木兎の純粋なバレーへの熱量が心を揺り動かされたきっかけかもしれない。それがないと日の目を見ない期間に凍え死んでしまう。

人が変化するとき必要なのは、ともに「夢」を見ることだ。 (「成長を支援するということ」より)